厚生労働省の発表する資料によれば、国民医療費の年次推移は多少の上下はあるにしろ、全体でみると常に増え続けています。日本の人口そのものは逆に減り続けているのにも関わらずです。これは病院にかかることが増える高齢の方の人数が増えていることや、またストレス社会という言葉が使われることでもわかるように、現代人が大きなストレスの下で健康を維持することが難しくなっていることも理由に上げられます。しかしそれ以外にも重要な要因があります。それは食べ物や製品の「質」によるものです。

資本主義社会の行き過ぎた効率化の弊害

戦後資本主義が浸透し、発展することになったこの日本ですが、その結果は大資本に富が集中することになり、そしてそれを元に大資本は更なる効率化を求めるようになります。その効率化で犠牲にされたのがこの「質」の部分です。例えば農業においては化学薬品を使用し、害虫など駆除することで生産性を高めることになるわけですが、しかしその残存農薬が人間に及ぼす影響の長期的な調査をしてから使用したわけではありません。そんなことをしていたら資本主義で勝ち残ることはできなかったのです。遺伝子組み換えも同様です。問題提起が行われて初めて表示が義務化されるわけですが、それまでには多くの人がそれと知らず口にしているわけです。

もちろんこれらのことが健康に影響するというデータを抽出するのは容易ではありません。あらゆるものに対する耐性は個人差がありますし、そもそもある病気に罹患する時、それは単一の原因が存在することの方が稀だからです。でもだからこそ現代の人間はオーガニック製品を求めるようになったのです。

オーガニック製品の重要性

オーガニック製品を食べる、又は使用する理由は、多くの人にとって健康のためだと思います。それは少しでも安全なものを、という発想です。食品の裏面を見て、そこの成分表示に書かれているものが何か、全てわかる人なんていないのです。わからない物を食することへの怖さが、現代人には当然強くあり、それをオーガニックという認証によって緩和しているということです。

またオーガニック製品を手に取るということは、資本主義へのアンチテーゼという面もあります。多くの都市で商店街が壊滅したように、日本において資本主義は多様化を損なう結果になってしまいました。しかしオーガニックという分野でなら、効率化では大企業に伍することができない中小企業でも闘えるのです。オーガニック商品を購入することは、間接的には多様化へ寄与することにもなります。