オーガニックコットン

健康についての意識が高くなった現代においても、まだこのオーガニックコットン素材の製品が一般化しているわけではありません。しかしアトピー性皮膚炎や、アレルギー性皮膚炎といった肌にトラブルを持つ方にとっては、その症状の緩和のために有用な製品として既に認知されています。では一般の方はオーガニックコットンについてどれほど理解しているでしょうか?名前から何となく体にいいもの、というイメージはあるでしょうが、実際何が普通のコットンと違うのかよくわからない、と言う方がほとんどだと思います。

元は同じもの

コットンとは、つまり綿のことです。よくその辺で見かける洋服に使用されている素材、ということです。では普通のコットンとオーガニックではいったい何が違うのでしょうか?実は原材料の植物としては全く同じものが使用されます。しかしオーガニックコットンは、その栽培、そして加工時に一切の化学薬品を使用しません。例えば、栽培時に使用する除草剤、防虫剤、化学肥料や、加工段階での漂白剤、化学染料、定着剤などです。そして、そのことでいったい何が変わるのでしょうか?

環境に優しいオーガニックコットン

もちろんオーガニックコットン製品を使用するアレルギーの方や、また生産する農家の方などへの化学薬品への影響が無くなる、という人の健康への影響が大きいのはもちろんです。しかしオーガニックコットンにおいて余り注目されていない事柄として、地球環境への負荷が減る、というものがあります。有機農場で使用された水は環境を汚染することなく自然に帰り、そのため土壌は活性化されます。また直接的ではないですが、農薬や化学薬品を生産するためには多くのCO2が排出されることになります。それらを使用しないオーガニックコットンは、地球温暖化への影響力も大きいのです。

購入時の注意

オーガニックコットン生地を織り上げる時に合成のりのような添加物を使用しないため、高速で織り上げる最新の機械は使用できません。そのため時間も費用も大幅にかかるので、やはり商品の値段はどうしても高くなってしまいます。とはいえ、その価格に相応しいものであればいいのですが、実際は少し気を付ける必要があります。それはオーガニックコットンの認証基準が国によってまちまちなところです。そのため民間の認証基準が存在したりと一般人にはどの認証がいいか解りづらい部分があります。もちろんインターネットなどで自身で調べてもいいですが、信頼できるお店を見つけ、そのスタッフの方に色々尋ね、そして納得して購入することが一番いいのかもしれません。