エコタウン

現在日本では経済産業省が音頭を取り、地方公共団体のエコタウン事業を推進しています。でも具体的にエコタウンって何?と思われる方も多いと思いますので、経済産業省のHPから抜粋して取り上げます。

「エコタウン事業は、 地域の産業蓄積などを活かした環境産業の振興を通じた地域振興および地域の独自性を踏まえた廃棄物の発生抑制・リサイクルの推進を通じた資源循環型経済社会の構築を目的に、地方自治体が、地域住民、地域産業と連携しつつ取り組む先進的な環境調和 型まちづくりを支援するものです」

エコタウンを目指す地方公共団体はプランを作成し、その内容を経済産業省と環境省が吟味し「良し」とした場合に、そのリサイクル整備事業に財政支援をする、というものです。承認された地域は平成23年10月までで26の地域に上り、有名な所では北九州市が若松区響灘地区にリサイクル業を中心とした企業や大学による実験的モデル地域を用意。北九州市の標榜する「環境首都」を達成すべく、日々実験的な取り組みを行っています。

世界のエコタウンモデル都市:フライブルク

実は世界には、より実生活と結びついたエコタウンが既にあります。それがドイツの南西部にあるフライブルク市です。

フライブルク市でもかつては原子力発電所を導入しようという動きがありました。しかし現地の名産品ワイン造りに及ぼす影響などから反対運動が起き、その後1986年に起きたチェルノブイリ原発事故を受け、同年市議会が正式に化石燃料や原子力に依存しないことを決議しました。1996年には太陽光発電を促進するため、市内の電力消費量の10%を再生可能エネルギーにすることも決定。日本と同様「固定価格買取制度」を始めたのです。

またそんなフライブルク市の中でもヴォーバン地区は更に進んでいます。この地区が住宅地として開発されることが決まった時、樹木を保護する条例も同時に締結されました。

交通手段についても考えられていて、マイカー移動を大通りに限定。それを可能にするため、大きな駐車場に住民の自動車を纏めて停めているのです。そして街の中心にはトラムが走り、旧市街には自動車の乗り入れが制限されています。街全体がエコロジーのためにデザインされた作りになっているのです。